2014年1月8日水曜日

シスウェーブのライツ・イシューについて考えてみる

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⇛25歳で500万円損失出した会社員の株・オプションブログ


久しぶりの更新。
アベノミクスで一時500万超えした資産も、その後の下落で半分まで減らしてしまいました。。

さて今日は、一時前日比400%超えをした(66369)シスウェーブHDの新株予約権、ライツイシューについて考えてみます。

追記:ライツ・オファリングを取引する前に押さえておくべき知識



そもそもライツ・イシューとは何かというと、新株予約権を使った資金調達の一種です。
会社が新規事業等を始めたいとき、銀行が融資してくれない場合は、株式発行により、株式市場から直接資金を集められます。

ここで、主に株式発行による資金調達として、主に下記3つが使われます。
①公募増資
②第三者割当増資
③新株予約権

しかし①②については、新規発行の株式は既存の25%以内に留める必要があるなど、増資額に制限があります。
(増資は既存株主の利益を損なうのが通例のため)

一方③の新株予約権については、2002年の商法改正により、発行上限に制限がなくなりました。
そのため、大規模増資が必要な場合、新株予約権による資金調達を行うことが多いです。

シスウェーブHDを例に取ると、6/5発表の適時開示情報には、
(a)バイオ燃料事業の立ち上げ
(b)スーパーソルガムを利用したバイオ燃料事業への参入
(c)スーパーソルガムの商用化に向けた展開
(d)スーパーソルガムを活用したバイオ燃料事業の事業化(中期経営計画)
を行うために資金が必要であり、現在の372,023株に対し、新株予約権により最大710,548株を発行すると書かれています。
また既存の株主に対し、1株に対し2株の新株予約権を渡し、既存株主から出資を募る方法をとっています。

ここで特徴的なのは、この新株予約権を、株式と同様、市場で取引できるようにした点です。
これをライツ・イシューといいます。
ライツイシューにより、増資に応じたくない既存株主は権利を売却することにより、株式の希薄化による株価下落分を一部回収できるメリットがあります。

それでは具体的にみていきます。
6/18の終値130円だった同社の新株予約権ですが、本日6/19には、一時704円(+441%)をつける場面がありました。
株の世界では通常あり得ない上昇率です。
しかし新株予約権の性質によるもので、特段割高な価格になったわけでもありません。

今回のケースでは新株予約権1個につき、シスウェーブ株を
5000円にて2株買う権利が得られます。
つまり704円で新株予約権1個を買った場合、権利行使出来る段階になった際5000円を追加出資することで、同社株2株を得られます。
手数料を除いた平均購入コストは、
(704+5000)/2株=2852円となり、同時間の株価3240円より、むしろ割安です。

これでは裁定取引が働き価格が近づきそうですが、本日の終値は475円であり、更に割安になっています。
どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?

1つ考えられるのが、証券会社の新規買付規制です。
現在多くの証券会社で、同社の新株予約権買付が規制され、買えない状態です。
これはリスクの高い商品を買えないようにすることで、投資家保護をすることが目的です。
これにより本来取引されるべき価格よりも、買い手不足により割安な価格で新株予約権が取引されていると考えられます。

日興フィナンシャルインテリジェンスのライツ・イシューの株価への影響と事例分析(2010年7月)レポートによると、同じようにタカラレーベンでも、株価に対し新株予約権の価格が割安に、継続的に放置されていたことが述べられています。

しかし増資による株式希薄化を和らげるために設定されたライツイシューが、投資家保護のために割安な値段でしか新株予約権を売れないとは。。
個人投資家視点では、適正な価格がつくよう、更なる取引自由化が必要だと思います。

ただし、今後新しい仕手株(株?)として注目される可能性は高いかと。
私もライツイシューを実施しているメガネスーパーの新株予約権を仕込んでみました。

来週はVBのリプロセルを、即金規制がかかったところを狙いたいなー。


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