2013年6月22日土曜日

ライツ・イシューを使った裁定取引を考える

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前回に引き続き、ライツ・イシューに関して。

※追記:ライツ・オファリングを取引する前に押さえておくべき知識

6/21現在、ライツ・イシューを実施している企業は下記5社である。
Jトラスト
メガネスーパー
シスウェーブホールディングス
日本エスコン
フォンツHD

また各社の市場価格と、新株予約権を使った場合のディスカウント金額について、整理してみた。





表より6/21時点では、Jトラストを除きすべての会社で、新株予約権を行使したほうが安く買えることが分かった。

ここで、裁定取引について考えてみる。
裁定取引とは、同じものに2つの価格が付いている市場の歪みを利用し、利ザヤを抜く方法である。

そこで信用取引で割高な株を売り、キャッシュで割安な新株予約権を買う。
これにより、価格変動リスクを取らずに利益を上げられるのでは?と思い、調べてみた。

結果は、6/21時点ではできない、であった。
理由は、上記5銘柄のうち、Jトラスト以外信用取引売りができないのである。
逆ザヤになっているJトラストに信用売りしても意味がなく、他4社は信用売りができない。
そう考えるとJトラストのみ新株予約権に適正な価格が付いており、他社のディスカウント率が高いのも頷ける。

しかし、裁定取引が難しいとしても、ペアトレードとして考えれば、Jトラストは良例かもしれない。

同社株は6/6、一時新株予約権の行使価格1800円を割り込み、1789円を付けた。
市場価格が行使価格以下で取引されている場合、わざわざ新株予約権を購入する動機はない。
そのため新株予約権価格が0円でも、市場で1789円で株を買えるなら、市場で買った方がお得である。

しかしこの日に付けた新株予約権の最安値は、75円であった。
これは、
新株予約権価格=本質的価値+時間的価値
で構成されており、本質的価値は0円となったが、将来1800円を超える”だろう”という時間的価値が75円だったと考えられる。
この時のディスカウント率は表のようになっていた。

割安な市場価格で買い、割高な新株予約権を売ることで、4.81%の利益を得られる。
実際には信用売りで新株予約権を売ることはできないので、ペアトレードの考え方で、下記のように取引する。

ケース1:新株予約権が行使価格を常に上回っている場合(取引期間2ヶ月を想定)
①Jトラストを市場価格で信用売り、新株予約権をキャッシュ買い(ディスカウント率0%)
②裁定取引が働いているので有利な決済できず、新株予約権を行使・現引きで決済。(ディスカウント率0%)
結果:利益0%-信用売り金利2.5%/365日*60日-取引手数料0.2%=-0.61%の損失

ケース2:新株予約権が行使価格を下回った場合(取引期間2ヶ月を想定)
①Jトラストを市場価格で信用売り、新株予約権をキャッシュ買い(ディスカウント率0%)
②行使価格を下回ったときディスカウント率-4.81%となったので、反対売買。
(割安な市場価格で買い戻し、割高な新株予約権を売る)
結果:利益4.81%-信用売り金利2.5%/365日*60日-取引手数料0.2%=4.2%の利益

売りと買いを同時に行うことでリスクを抑え、-0.61%のコストを払うことで、行使価格を下回った場合4.2%の利益が得られる。
6.8回(=4.2/0.61)に1回行使価格を下回る銘柄に投資出来れば、利益が得られ続けると考えると、なかなか良い投資戦略にならないだろうか?

一般制度信用で売り注文ができる証券会社を調べ、下記のようになった。
取引可能証券会社(松井証券/カブドットコム証券/岩井証券/大和証券)

①金利(2012/3月時点)







②取扱い銘柄数(2012/3月時点)




ライツ・イシューを使った上記投資戦略には銘柄数が多いことが重要と考え、今回カブドットコム証券に新規に口座開設を行った。

・・・よくよく考えたらFXも合わせると証券口座20くらいあるような。。

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